はちみつ
-Honey-
はちみつができるまで
蜂蜜はまず、蜂が花の蜜を胃(ハニー・スタマック)に取り込むことから始まります。
ハニー・スタマックでは花蜜をフルクトース(果糖)とグルコース(ブドウ糖)に分解します。蜂は花蜜をハニー・スタマックに取り込み、吐き出して他のミツバチに口移しします。口移されたミツバチはまたその花蜜をハニー・スタマックに取り込み、吐き出して他のミツバチに口移しします。
この作業を、花蜜が分解されて完全な蜂蜜になるまで約20分間繰り返します。こうして時間と手間をかけて、単糖として理想的な状態に整えられたものが、はちみつです。

万能薬と言われる理由
蜂蜜は人体に入ると、素晴らしい糖代謝を実現します。糖代謝とは、口から摂取したエネルギー源が分解され、血液中でブドウ糖となって各器官で利用されたり、余分な糖は脂肪やグリコーゲンとして貯蔵される仕組みのことを言います。
純粋な蜂蜜は、完全に分解されたフルクトースとグルコース、つまり単糖であるため、消化・分解などの必要がありません。口から摂取して体内に入ると、わずか数分で小腸に到達し、エネルギーとして代謝されます。他の食材では、こうはいきません。消化や解毒に多くのエネルギーを消費することになります。
蜂蜜が実現する、理想的な糖代謝によって、体を動かすエネルギーであるATPの生産が増え、自然の力で基礎代謝が上がります。これが様々な疾病や症状に対抗する治癒力に働きかけます。これが、純粋な蜂蜜が万能薬と呼ばれる所以です。

厳しい検査をクリアした、安心・安全な蜂蜜
蜂蜜は非加熱でそのまま口に入れるものですから、混入する農薬は無視できません。しかし、混入したものを後から取り除くことも、限定した花や植物のみに蜂を誘導することも、極めて困難です。農薬や化学薬品が一切混入しない蜂蜜を生産するためには、直径6km以内に一切農薬や薬剤が散布されていない土地で養蜂を行う他ありません。
また、養蜂家によっては、蜂にシロップ(果糖ぶどう糖液糖)を与えて蜂蜜の量増しをしているものもあります。果糖ぶどう糖液糖は、人体にとっては解毒処理なしでは吸収できない物質ですから、このような製品を蜂蜜と呼ぶべきではないと、私たちは思っています。
農薬散布をしていない土地、そして、薬剤使用の必要があるような害虫が生息していない土地、ごく限られた厳しい環境基準、そして厳格な検査をクリアした、完全にオーガニックの蜂蜜が、ここで取り扱っている蜂蜜です。

自然からの贈り物
私たち人間と蜂蜜との付き合いには、長い歴史があります。その証拠に、紀元前6000年頃には、スペイン東部のラ・アラーニャ洞窟の壁にはちみつを採る人々の姿が描かれていたり、ギリシャ神話にも「養蜂神」が登場しています。日本でも、「日本書紀」に、大化の改新直前の643年頃の話として、養蜂の記事が存在しています。
蜂蜜はとても複雑な化学組成をしていて、「何から取れる蜜なのか?」「いつ取れた蜜なのか?」によってその組成は様々に異なります。そして、その異なった組成によって、色もテクスチャーも変わるのです。 蜂蜜のわずかに呈する酸性のpHレベルは、細菌の増殖を防ぐのに役立ち、保存料など使用せずとも長期保存が可能です。
また、主成分である単糖類は糖代謝エネルギーの材料になることで、エネルギー生産量を増やし、体温をあげ、健康維持のための信頼の置ける杖になるのです。蜂蜜の物理的性質は、その採蜜される特定の植物相およびその含水量に依存して変化します。通常、水分量は20%以下であることが蜂蜜としては望ましいです。弱酸性のpHレベルと少ない水の含有のおかげで微生物の繁殖を防ぎます。
